- 日付変更禁止時間帯を知って寿命を延ばしたい!
- 正しく日付を変える方法を教えてほしい!
カレンダー機能の付いた腕時計は、日付を変更してはいけない時間帯(日付変更禁止時間帯)があります。その時間帯に日付を変えてしまうと、内部の機械が故障するリスクがあります。
この記事を書いた人

モリオ
- 時計店で10年勤務
- 毎日10本以上の腕時計に触れ、電池交換や修理に対応
- セイコー・シチズン・カシオなど国産腕時計の知識が豊富
- 初心者にもわかりやすく解説するのがモットー
この記事では、腕時計の日付変更禁止時間帯の具体的な時間や、間違えて回してしまった場合の対処法を解説します。記事を読めば機械の故障を未然に防げるため、腕時計を長持ちさせられるでしょう。
日付の安全な合わせ方も紹介しているので、ぜひ参考にしてください!
腕時計の日付が変わる仕組み



まずは日付が変わる仕組みについて紹介します。日付の基本的な知識があると、「なぜ日付変更禁止時間帯があるのか」が理解しやすくなります。
腕時計に使用されるカレンダーの構造
腕時計に使用されているカレンダーは、リング状のプレートに日付が記入された部品が使用されています。



プレートの内周部分を確認すると、小さな突起が一定の間隔で用意されていることがわかります。プレートにある突起に対して、「日送り車」と呼ばれる歯車が噛み合うことで日付が変更される仕組みです。日送り車は24時間かけて一周する構造のため、夜の時間帯に一度だけ日付が切り替わります。
日送り車は夜頃から噛み合い始める
日送り車(日付を変える歯車)は、夜頃から噛み合い始めます。日送り車には「爪」が付いており、日付が変わる時間帯に近づくにつれて、カレンダーの突起に近づく仕組みです。



噛み合いかけている時間帯にりゅうずを回して日付を変えようとすると、部品に不具合が生じます。なぜなら、りゅうず操作での日付変更は日送り車とは別の歯車が採用されているためです。別の歯車のことを「早送り車」と呼びます。



日付変更禁止時間帯は、日送り車の爪だけでなく、早送り車もカレンダーの突起に噛み合った状態です。2つの部品がカレンダーの突起に重なり、無理にりゅうず操作で日付を変えることで故障に繋がります。
腕時計の日付変更禁止時間帯は午後8時〜午前4時頃のこと



腕時計の日付変更禁止時間帯はモデルによって多少異なりますが、午後8時〜午前4時頃と言われています。午後8時〜午前4時頃は、日付を変える歯車が噛み合った状態です。噛み合っているときに無理に日付を回すと、歯車に負担がかかり破損するリスクがあります。
「やってしまったら必ず壊れる」ということではありません。とはいえ、タイミング次第では一度で歯車が欠けたり、ずれたりして修理が必要になる可能性があるため避けるようにしましょう。
腕時計のりゅうずを日付変更禁止時間帯に回してしまったら「数日様子を見る」



腕時計のりゅうずを日付変更禁止時間帯に回してしまった場合、まずは数日様子を見ます。1日様子を見て日付が正常に変わるか確認しましょう。
きちんと日付が変更されていたら問題ありません。しかし以下の症状が見られると、故障している可能性があります。
- 日付が切り替わっていない
- 日付が中途半端な位置で止まっている
- りゅうずを回したときに異音がする
- りゅうずを回しても手応えがない
上記の不具合がある場合、メーカーまたは時計修理専門店でオーバーホールが必要です。放置しておくと修理箇所が増えるため、気になったらすぐプロに見てもらうことをおすすめします。
オーバーホールの料金は、高級腕時計であるほど料金が高額になります。以下の記事では正規メーカーでのオーバー料金や、安く依頼する方法について紹介しているので、修理を検討している方は参考にしてください。
腕時計の日付を安全に合わせる手順



腕時計の日付を安全に合わせる手順は以下のとおりです。日付合わせによる故障を防ぎたい方は参考にしましょう。
- 針を6時に合わせる
- 設定したい前日の日付に合わせる
- 針を回して日付・時間を修正する
①針を6時に合わせる
まずはりゅうずを2段引きし、針を回して6時頃に合わせます。6時に合わせることで、日付変更禁止時間帯を避けられます。



防水性の高いモデルは「ねじ込み式」のりゅうずが採用されていることもあります。りゅうずを回してロックを解除しましょう。



②設定したい前日の日付に合わせる
りゅうずを2段引きした状態から1段だけ下げて、日付を合わせる機能に切り替えます。このとき、設定したい前日の日付に合わせましょう。



前日の日付に合わせる理由は、時間を合わせる際に午前・午後を確認するためです。深夜ではなく、昼の12時に日付が変わらないようにする対策です。
③針を回して日付・時間を修正する
りゅうずを回して前日の日付に変更できたら、2段引きして時間を合わせます。針を回して12時で日付が変わるか確認しましょう。
日付が変われば深夜12時、変わらなければ昼12時だと判断できます。最後に現在の時間に合わせて、りゅうずを下げれば日付・時間修正は完了です。
腕時計の日付変更禁止時間帯以外にも注意したい2つのNG操作



腕時計の日付変更禁止時間帯以外にも注意すべき操作方法は、以下の2つです。腕時計の寿命を延ばすことに繋がるため、ぜひ覚えておきましょう。
- 時間合わせの際に針を逆回しする
- 午前・午後を確認せずに時間を合わせる
時間合わせの際に針を逆回しする
時間を合わせる際は針の逆回しにも注意しましょう。腕時計は時計回りに動くように作られているため、逆回しは避けた方が良いと言われています。
時間帯やタイミングによっては、故障に繋がる可能性もあります。ただし最近の腕時計は逆回ししても問題ないタイプが多いです。そのため、アンティーク時計などの古いタイプには注意しましょう。
午前・午後を確認せずに時間を合わせる
午前・午後を確認せずに時間を合わせると、昼の12時で日付が変わることがあります。日付が半日ずれた状態になり、正しく日付が表示されません。
ずれたまま使い続けると、毎回手動で日付を合わせる必要があります。頻繁な日付合わせは歯車に負担がかかるため、午前・午後を確認してから時間を合わせましょう。
まとめ:腕時計の日付を合わせる際は日付変更禁止時間帯を避ける!
腕時計の日付変更禁止時間帯は、モデルにもよりますが午後8時〜午前4時頃と言われています。「この時間帯に回せば必ず壊れる」ということではありませんが、歯車の兼ね合いから避けた方が賢明です。
もし日付変更禁止時間帯に回してしまった場合、日付が正常に切り替わるか数日様子を見ましょう。「日付が変わらない」「回したときに異音がする」といった状態であれば、オーバーホールが必要です。
日付変更禁止時間帯に日付を切り替えるのは避けて、適切な方法で取り扱うことが腕時計を長持ちさせるコツです。






